図IV-1 年齢別平均年収
全年齢の平均年収:大学専任903万円/大学外常勤 778万円/大学非常勤のみの人 263万円/予備校等兼職 294万円/定年後型414万円
図IV-2 年収
専業非常勤 | 定年後型 | 常勤職あり |
専業非常勤 | 定年後型 | 常勤職あり | |
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世帯当たりの光熱・通信・食費 | 11.6万円 | 12.3万円 | 15.2万円 |
世帯当たりの住居費 | 7.7万円 | 4.1万円 | 9.6万円 |
専業非常勤 | 定年後型 | 常勤職あり | |
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少しでも出費したと回答した人数 | 128人 | 23人 | 76人 |
出費平均 (年額) | 40.0万円 | 41.9万円 | 120.6万円 |
少しでも公費の出た人数 | 73人 | 11人 | 63人 |
公費平均 (年額) | 8.8万円 | 10.2万円 | 71.1万円 |
図IV-3 研究・教育関係諸経費(年額)
図IV-4 公費額(年額)
何万円もするビデオテープ教材から、授業で使うダンス用のCD、スライド・ビデオの製作、スライドのデジタル化費用、生テープ代やファイルなどの文房具まで、非常勤講師ではほぼすべて自前が現状です。配布資料用のコピーや印刷は自由にできる場合がほとんどのようですが、その元の本自体は自腹を切って買わなくてはいけません (中には配布用のコピーすら自己負担しているという人もいました)。また、高価な教材 (ビデオ・CD-ROM等) を大学で購入してもらえない場合は、たとえそれが良いものであっても、使用をあきらめざるを得ないという意見もありました。
私たちは、良い授業をするために、少ない給料の中からやりくりして、本・CD・ビデオを買い、資料をあつめ、教材を用意しています。資料を集めれば集めるほど、良い授業をと工夫を重ねれば重ねるほど収入が少なくなっていくというこの矛盾。大学もまさか工夫なんかしなくてもいいよ、と思っているわけでもないでしょう。せめて授業補助費をというのは実に小さな要求ではありますが、切実な声です (なお、京都産業大学では、ビデオテープ・カセットテープ・フロッピーディスク・MDに関しては非常勤講師にも支給されています)。授業関係では、他に、パソコン・ビデオ・プリンター・MD録音再生機などの機材購入のための補助を希望する声もありました。
「非常勤にも書籍費くらいは支給してもらいたい。自分でも自覚しないうちにかなりの授業関連の出費があるので、是非授業補助費をお願いしたい。」
「研修費も授業に関する書籍の購入費もまるで出ない。これを出して欲しい」
「少なくとも"授業準備用"であることが明らかな書籍くらいは公費で負担してほしい」
「せめて、1コマ年間1万円くらいでも授業費として出れば」
「授業のための資料・教材費に関し、常勤には公費が支給され非常勤にはされないので大変不満」
研究費に関しては「授業以外の研究用のコピー代補助」「せめて学会旅費が出れば」「論文を出すのにかかった費用の一部負担をしてほしい」といった意見が多くあるなか、「研究費がほしいのは当然であるが、まあ無理でしょう」「研究費は、ほとんど雲の上の話」といったあきらめの声も見られました。また、研究費を持つ大学専任からは、海外調査費用を別枠でほしい、全体的に年額の研究費が少なすぎる、手続きの簡素化、教育・教材費は研究費とは別に支給すべき、などの意見がありました。
図IV-5 経済生活に対する実感
専業非常勤 | 定年後型 | 常勤職あり |
「定年後型」
= 大学等を定年退職した後に、大学での非常勤講師をやっている人
「常勤職のある人」
=「大学専任」大学での専任教員をしていて、大学での非常勤講師もやっている人
+「大学外常勤」大学以外での常勤の仕事 (ジャーナリスト・弁護士等) があり、大学での非常勤講師もやっている人