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非常勤講師も「講義時間以外にも講義のための準備や学生に対する研究指導等も行う」のであるから「単純に常勤講師を時間で割ってというような形」ではいけない,ということは,河村文科副大臣 (当時) も, 2003年6月24日の国会答弁の中で認めていることであり,単純に常勤講師を時間で割った時間給を下回っていなければ,均衡しているなどというのは全く現実離れした詭弁である.
ちなみに,「単純に常勤講師を時間で割った時間給」は,2002年の2-2〜3-28号給の平均で2310円 (『大学非常勤講師の実態と声2003』付録参照) .この単価で支給されると,週1コマ担当して,年13.86万円 (2310×2×30 1コマ2時間,1年間30週として),専任並みの4コマ担当して,年55.4万円である.月給ではなくて年収!さすがにこれを下回ってはいないのは当然.
上記の国会答弁では,単純に計算した時給の3倍弱を支給して均衡を図っている,ということだが,京大の場合,現行の時給は,3440円,4420円,5660円の3ランクで,2倍というところ.
「改定の必要性について検討」ということだが,改定が必要であることは当然だ.京都大学は法律を守って,誠実に均衡待遇を検討し,実行せよ.
これが均衡?
大卒後経験年数 | 常勤講師 | 単純計算の時給 | 京都大学非常勤講師給 | ||
5年 | 月給 | 254,100円 | 時給 | 1,641円 | 3,440円 |
年収 | 4,065,600円 | 1コマあたり年収 | 98,460円 | 206,400円 | |
4コマ担当した場合の年収 (常勤講師年収に対する比率) | 393,840円 (9.7%) | 825,600円 (20.3%) |
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8年 | 月給 | 295,200円 | 時給 | 1,907円 | 3,440円 |
年収 | 4,723,200円 | 1コマあたり年収 | 114,420円 | 206,400円 | |
4コマ担当した場合の年収 (常勤講師年収に対する比率) | 457,680円 (9.7%) | 825,600円 (17.5%) |
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9年 | 月給 | 309,200円 | 時給 | 1,997円 | 4,420円 |
年収 | 4,947,200円 | 1コマあたり年収 | 119,820円 | 265,200円 | |
4コマ担当した場合の年収 (常勤講師年収に対する比率) | 479,280円 (9.7%) | 1,060,800円 (21.4%) |
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19年 | 月給 | 417,700円 | 時給 | 2,698円 | 4,420円 |
年収 | 6,683,200円 | 1コマあたり年収 | 161,880円 | 265,200円 | |
4コマ担当した場合の年収 (常勤講師年収に対する比率) | 647,520円 (9.7%) | 1,060,800円 (15.9%) |
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20年 | 月給 | 425,200円 | 時給 | 2,747円 | 5,660円 |
年収 | 6,803,200円 | 1コマあたり年収 | 164,820円 | 339,600円 | |
4コマ担当した場合の年収 (常勤講師年収に対する比率) | 659,280円 (9.7%) | 1,358,400円 (20.0%) |
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32年 | 月給 | 476,400円 | 時給 | 3,078円 | 5,660円 |
年収 | 7,622,400円 | 1コマあたり年収 | 184,680円 | 339,600円 | |
4コマ担当した場合の年収 (常勤講師年収に対する比率) | 738,720円 (9.7%) | 1,358,400円 (17.8%) |
以下,京大からの報告を転載
平成16年9月3日
検討状況報告について
平成16年7月30日付け確認書の記の3及び4の検討状況について,別添のとおり報告いたします.
確認書(平成16年7月30日)の記の3及び4の検討状況報告
○ 短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律及び事業主が講ずべき短時間労働者の雇用管理の改善等のための措置に関する指針に基づく,待遇均衡の検討状況
・非常勤講師の職務と正職教員の職務は,学生教育に関してはほとんど同じであるが,正職教員については研究及び大学の管理運営等も行うこととなる.また,正職教員と非常勤講師では,人材活用の仕組みや運用等,管理責任,労働時間及び労働日数が異なることとなる.以上のことを踏まえて,パートタイム労働指針に基づき給与(時間給単価)を定めることとなるが,本学における平成16年度の給与(時間給単価)は本学正職講師の1時間当たりの時間給を下回っている訳でもなく,著しく均衡を失しているとは考えられないため,平成16年度の給与については,現時点改定する予定はない.
ただし,本学における給与ランク(3段階)及び給与ランク付けの基準と他大学の基準とでは若干差異を認める部分も見受けられるため,改定の必要性について検討を行う予定である.
○来年度以降の過半数代表選出選挙方法についての検討状況について
・過半数代表者選出スケジュールについて,以下のとおり検討中である.
(1) 選出スケジュール案を検討
(2) 選出選挙要綱案を検討
(3) 学内の意見聴取
(4) 選出選挙実施の時期