2004年11月〜2005年3月神戸大争議の軌跡

2004年度,神戸大と非常勤組合は,11月〜3月の間に,8回もの団体交渉を行いました.大きな成果は,賃下げの撤回,そして,フランス語減ゴマ分の補償 (協議中) の2点です.以下に,この間の軌跡を簡単に記します.

第1回 2004.11.16 就業規則の分りやすい開示で合意.「減ゴマは制度設計である」
第2回 2004.11.30 10%賃下げの4月に遡っての撤回の回答.「減ゴマは制度設計である」
第3回 2004.12.14 フランス語の専任が組合側オブザーバで参加.経済・経営学部で現在27人×4クラスであるのを,36人×3クラスにして,1クラス (前期2コマ,後期3コマ) 減らす,というのが,非常勤講師への減ゴマの主な理由であることが判明.「減ゴマは制度設計である」
  2004.12.22 faxで,仏・独・中・露それぞれのクラス数と履修者数の一覧の開示.
第4回 2005.01.20 「減ゴマは制度設計である」
  2005.01.31 組合からの「責任者から具体的な説明をするつもりはあるのかどうか,文書で回答せよ」という要請に対して「減ゴマ決定に関与した理事など責任者が出席して説明する」との回答.
第5回 2005.02.08 佐々木教育担当理事が団交に出席.「非常勤講師の減ゴマは,非常勤講師の労働条件の不利益変更である」ことを理事が認める.同日昼に学生むけのアピール活動.
  2005.02.10 「コネタ」事務折衝:図書館の貸し出しの期限,大学のID,教育に必要な図書の購入の手順の明示,(有給の)産休,年休の適用方法,等についての説明と要求.
第6回 2005.02.24 坂本事務局長 (労務担当理事),堀尾センター長が団交に出席.減ゴマ対象者には,1コマ分の労働時間と賃金に相当する,1.5時間×15の労働時間で,非常勤講師時給×2時間×15の賃金のEUIJ (EUインスティテュート・イン・ジャパン関西版) での業務を委嘱したいが,どうかという提案.金が出せるなら,何故コマが戻せないのか?
第7回 2005.03.03 坂本事務局長 (労務担当理事),堀尾センター長が団交に出席.「カリキュラム編成は変更できないが,それを,非常勤講師の方々との話し合いに基づかず計画決定したことは誠に遺憾である」との回答.「カリキュラム編成は変更できない」には合意できないが,遺憾であるという意思表示は評価する.「非常勤講師の方々との話し合いに基づかず計画決定したことは誠に遺憾である」の部分を合意事項として,合意書を作ることを提案.次回へ持ち越し.
第8回 2005.03.16 「カリキュラム編成は変更できない」をつけずに「遺憾である」だけを文書にすることはできない,遺憾なのは,カリキュラム編成を変えないことを前提としている,との回答.そんな意味不明な遺憾の意なら,組合は受け入れることは出来ない.
2005年EUIJの業務の委嘱に応じるとしても,翌年度2006年度の労働条件の協議の際に,不利益変更かどうかを判断する基準を,3コマ分ではなく4コマ分とすることを提案.前向きに検討するとの回答.

次回の交渉は,2005年度ゴールデンウィーク前くらいの予定です.いよいよ,2006年度の大量リストラ計画粉砕へ話は移りつつあります.今までの交渉の成果を生かして,必ずや,非常勤の大量リストラを阻止しましょう!組合未加入の神戸大非常勤講師は,今すぐ,組合へ加盟し,闘いに参加してください!