日頃より皆様のご声援とご協力,ありがとうございます.
今年3月に京滋地区非常勤講師組合と阪神圏非常勤講師組合の2組合が合併し,関西圏大学非常勤組合が新しく結成され,まもなく1年になろうとしています.この合併によって非常勤組合の主体的力量は高まりましたが,他方で交渉相手となる私立大学数が増え,また4月からの国立大学の独立行政法人化によって国立大学も新しく組合の交渉相手となったため組合は多忙を極めています. この間,組合活動の成果も少しずつ現れてきています.これまで数回にわたっておこなってきた文科省交渉の結果,今年から非常勤講師賃金の補助金の「標準経費」が50%引き上げられることになりました.また国立大学との交渉では京都大学で非常勤講師のコマ数の大幅削減の撤回,神戸大学での交渉では賃金の10%カットを撤回させるなど成果をあげてきました.また,私立大学でも京産大で外国人講師のコマ数上限の大幅削減の撤回,関大で無料の健康診断の実施などを勝ち取りました.さらに組合は10月から非常勤講師の労働相談活動をおこない,3件の雇い止めやコマ数削減の撤回を勝ち取りました.さらに非常勤講師の組合活動はマスコミでも取り上げられ「朝日新聞」は4月28日付け社説で「こんな処遇ではいけない」との見出しで非常勤講師の待遇の大幅な改善すべきとの主張が出されました.
しかし,非常勤講師組合がめざす均等待遇の実現にはもっと活動を強めなければなりません.現在,「標準経費」50%アップを反映した賃金の大幅アップを要求して,関大,立命大,同志社大などと交渉を重ねていますが,大学側はなお賃上げを明言していません.大学側は口先では厚労省が出している「均衡待遇」は認めていますが,実際には長年の慣行や他大学との関係を口実にし資金的に余裕のある大手大学ですら賃上げしようとしていません.また,各大学は経費節減のため弱い立場にある非常勤講師のコマ減を実施しようとしています.組合は非常勤のコマ数の削減に反対し,各大学がコマを減らす場合は理由を明確にさせ,理由なき削減の撤回を要求する運動を進めています.
これらの組合活動をすすめるうえで,現在の組合財政はたいへん厳しい状況にあります.是非,カンパの協力をよろしくお願いします.
なおカンパは郵便振替をご利用ください.
郵便振替番号: 00950-2-203528「関西圏大学非常勤講師組合」